英語がうまくなるための良い方法は読書です。読書は理解力や語彙を増やすだけでなく、ライティングやスピーキング、それにリスニングのスキルも養うことができます。 Share Print 読書嫌いの子どもには? 母語でも読書をしない子に、英語で本を読ませるのにはどうしたらよいのでしょう。これは多くの親が抱える問題です。読書と言えば、学校で、または学校の宿題で読むだけという子どもたちはたくさんいます。また、読みたいから読むのではなく、読まなければならないから読むという子もいるでしょう。時間があれば、本をよりもゲーム機のリモコンやパソコンのマウスを手にしている子どもたちが多いのではないでしょうか。こんなとき、私たちはどうしたらよいのでしょう。 読み方いろいろ まずは、子どもたちの読書に対する印象を変えなければなりません。学校で文章を読むときには、詳しく内容を把握する―つまり intensive(精読)がほとんどです。これは何かを学ぶためには欠かせない方法ですが、集中力を必要とします。一方、私たちが普段家で本を読むときはこのような方法で読んでいません。ただ楽しむため、リラックスするために読むのです。これを extensive (多読)と言います。 多読のすすめ 楽しむために英語の本を読むのには、なめらかにかなり速いスピードで読まなければなりません。辞書で意味を調べるために途中で止めたり、言葉の意味を理解するためにじっと考えたりしてはいけません。また、ページをめくる速度にもある一定の速さが必要になります。子どもたちに英語の読書の楽しみを発見させるためには、自分に合った本を読むということが大切なのです。 子どもに合った本を選ぶ その子に合った本を選ぶときに大切なのは、トピックとレベルです。つまり、興味のある内容かどうか、簡単に読めるレベルかどうかが重要になります。オックスフォードのブックワームズ・シリーズは200冊以上のタイトルが揃っています。またジャンルも古典、ノンフィクション、ファンタジー、ホラーなど7種類あり、子どもたちが自分の興味に合った本を選ぶことができます。 また、レベルはスターター(250語)~ステージ6(2500語)まで7段階に分かれており、自分に合ったレベルの本を選ぶことができます。子どもの本を選ぶときには、実際のレベルより少し下のレベルから読み始めるとよいでしょう。そうすることによって、多読がより促進されます。 以下のリンク先より、ストーリーの音声やブックワームズのアプリがダウンロードできます。Bookworms apps. Find out more about Bookworms Find out more about other OUP graded readers 読書に興味を持たせる 親が選んだ本を読むのと自分で選んだ本を読むのには、大きな違いがあります。親ができるのは、読書に興味を持たせることであって、無理やり読ませることではありません。それでは「楽しく読む」のではなく「強制的に読まされる」ことになってしまいます。 読書に興味を持たせる方法をいくつか紹介します。 自分の子供が好きそうなタイトルの本をいくつか買う。 それらの本を、直接子どもに渡すのではなく、リビングなどにさりげなく置いておく。 その本に音声が付いていたら、車の中などで流す―興味を示して、本を読んでみたくなるかもしれません。 家の中に英語の本のコーナーを設ける。 リーディング・ポスター(下記参照)を作って、記録する。 子どもと一緒に読む 表紙を見て、どんな話だと思うか話し合いましょう。そして、予測します。どんなふうに予測したか覚えておきます。メモをとってもいいでしょう。読み進めながら、メモを見て予測が正しかったかどうか確認するのも楽しいものです。 親子で交互に読みましょう。最初のページは親が読み、次のページは子どもが読む、という風に読み進めます。各ページの終わりで、そのページについての感想や考えを交換します。イラストを見て何があるか話し合ってもいいでしょう。このあとどんな展開になっていくか、さらに予測を進めます。 文法についてはこだわらないようにします。「楽しく読む」のがポイントです。子どもが単語の意味を理解していなくても心配することはありません。内容がちゃんとわかっているかどうかが大切なのです。 読書日記をつける このリーディング・ポスターを使って、読んだ本について記録させましょう。 My Reading Poster (PDF, 29KB)